過去の裁判

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泣かずにはいられない介護殺人裁判

裁判と一口に言っても、怒りがこみ上げてくるようなものもあれば、涙が止まらない裁判もある。

「泣かずにはいられない介護殺人」をご存知でしょうか。

これは、京都府京都市伏見区にある桂川の遊歩道で起きた認知症の母殺害と、その母を介護する息子の心中未遂事件です。

夫に先立たれた後に、認知症を発症した母親。症状はどんどん進行していき、介護をしていた息子はついには仕事を休職。無収入のため生活保護を申請するも、休職では生活保護を受けることはできなかった。
その後母親の症状が進行し息子は退職することになる。しかし、ここでも失業保険を理由に生活保護の申請は通らず、親子の生活はどんどん追いつめられていく。
そして、ついに、息子は心中という道を選ぶ。

2006年12月、桂川の遊歩道で息子は母親の車椅子を握りながら母親にこう告げる
「もう生きられへんのやで。ここで終わりや」
母親は息子の言葉を受け入れ、息子にこう告げる「こっちに来い。お前はわしの子や。わしがやったる」と。
息子はこの言葉で心中を決心する。母親の首を絞め殺害し、自殺を図った。しかし、息子一人だけが命を取り留める。

この5カ月後、息子は裁判で懲役2年6ヵ月を言い渡される。
供述では「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい」と口にしたという。
また裁判では「私の手は母を殺める(アヤめる)ための手だったのか」と語った。

この判決には3年という異例の執行猶予が付く。

裁判長は尊い命を奪った罪を裁きはしたが、献身的に母を介護し、母もまた被告人に対して感謝こそすれ恨んではいないだろうと、母のためにも自分の命をあやめることなく、幸せに生きてほしいと言葉にしている。

 

この裁判を知り涙せずにはいられない、そう思いませんか。