過去の裁判

過去にあった企業の裁判や個人のユニークな裁判に関する話題を書いていきます!!

コンピュータに依存し過ぎた企業のミス

コンピュータによるシステムの管理は今やごく普通になっています。コンピュータに任せておけば、人間が積極的に管理や監視を行わなくても、業務の遂行を正確に見届けることができるからです。便利な携帯端末の発展などによってさらにこうしたコンピュータの技術やネットワークの技術は向上していくと考えられています。しかし、実はこうしたコンピュータの技術やシステムに依存しすぎて大失敗をしてしまった企業は少なくありません。裁判にまで発展し、実に100億以上の損害を別の企業に対して支払うことを命じる判決を受けた裁判例まで存在します。有名なのは、株取引で会ったある証券所のご発注に伴う事例です。取引所は、膨大な取引における管理をコンピュータのシステムに任せています。コンピュータがない時代は、人間の手によってそれぞれの銘柄の管理を行っていたのですが、コンピュータによってそれぞれの銘柄や株価を容易に管理できるようになってからは、証券所の人間もボタン操作一つで買いたい銘柄も売りたい銘柄も管理できるようになりました。そして、こうしたコンピュータに任せていた油断が大きな事件に発展することになります。その日、株取引の管理を行う担当だったある人は、ある企業の株価を1株当たり61万円で販売しなくてはいけないところ、1円で61万株を販売するというとんでもない設定ミスをしてしまいました。1円61万株で発注したその取引は、システムに読み込まれてしまって株取引の市場では大混乱が生じます。様々な憶測が飛び交っている中で、担当者が自身の大きなミスに気付いた時には手遅れでした。コンピュータ側に取引の取り消しを求めてもシステムがそれを受け入れず、対処をしている間にも市場では混乱ながらも取引が行われ、1円61万株という大安売りで販売されたその株は見事に売り切れてしまいました。取引所に対して販売を依頼して企業はある金融機関だったのですが、当然その金融機関はとてつもないダメージを受けました。これによって裁判が起こり、100億円以上もの賠償請求に至ったわけです。面白いのが、ご発注によって行われた株取引に関しては無効にはならなかったことです。ご発注によって手に入れた株取引の利益はそのまま投資家の利益となり、責任はそれを管理していた取引所が全て背負わなくてはいけませんでした。この裁判は、ネットワークやシステムを管理する企業に対する警鐘であるとも考えられるでしょう。